毎年、銅版画で年賀状を刷っています。
今年もあと十日あまり‥汗。
例年ですと徒然なるままにニードルを走らせるのですが今年は雪舟師匠のお力を借り「龍虎図」の虎の模写をすることにしました。
とりあえず下絵を描いてみます。
うむむ‥これは猫ですね。尻尾も不思議な形です。いちおう原画を忠実に再現したと‥思いたい!
下絵をグランドを塗った銅版に伏せて乗せ軽い圧でプレス機を通すと反転した図柄が写ります。これをアタリにニードルで描画をしていきます。
(この後の描画と腐蝕の工程、作業に夢中になり撮り忘れました)
腐蝕を終えグランドを落としました。
描いてるうちになぜか尻尾がはみ出てました。
ウムムなんだか右の余白の収まりが悪いな‥と思いめったにやらないのですが銅版を5ミリ切ることに。より原画に忠実になるように。
ドライポイントニードル→アクリルカッター→銅板切りである程度まで溝を掘り最後はペンチで曲げていくと折れて切れます。ちょっと溝が浅いのに強引に曲げたため銅版が少し波打ってしまいました。銅は比較的柔らかい金属ですが手作業できれいに切るのにはそれなりに手間がかかります。シャーリングという鉄工所で使うような金属切断機があればズハンと切れるのですがこちらの工房にはありません。
制作に使っている銅板は0.8ミリですが、0.3ミリくらいの薄い銅板でしたらハサミで切れますので版を自由な形にできます。しかし薄いので折れたり曲がったり、また長時間の腐蝕には向いてません。
さて納得の構図でいよいよ刷りに入ります!